好きなこと

南紀白浜温泉 『ホテル川久』は絢爛豪華だった。

和歌山県の南部にある、温泉とパンダで有名な南紀白浜に『ホテル川久』という日本離れした豪華絢爛なホテルがあります。
1991年に完成した時、建築雑誌をはじめ社内でもかなり話題になりました。

建築を請け負ったのは「永田建築研究所」。
イタリアはじめ、世界中の一流の職人を集結させ、こだわった材料と手法で夢のようなホテルを作り上げました。
竣工から2年後の1993年には「村野藤吾賞」を受賞しています。

今は経営が変わっていますが、当初はハイクラスの方向けのホテルでした。
会員制で会員権が2000万円!(法人は6000万)、1泊10万~全室スイートルームという、庶民からみると何が何だか・・という・・

偶然にも家人がそちらの出身で、帰省の際に無謀にも「見学行こう!」とファミリーカーで行ってみたことがあります。
昭和の香りがする海辺のおみやげやさんの角を曲がってまっすぐ行くとホテルの門が。
すると、門番みたいな2人がダーッとやってきて(車の前に槍を十字にされてふさがれているような変な威圧感)、用向きやら会員かどうかやら聞かれ、「見学したい」はすぐさま却下されました。車とか服装とかじろじろ見られ(これは気のせいだと思うけど)。
とほほ・・

地元民からは、完成当時は不人気でした。
あまりに奇抜で、景観的に歴史ある温泉街の雰囲気に合っていないし、なにしろ人も寄り付けない高飛車で富裕層だけを向いているホテルというイメージだったからです。

経営が変わってからは、会員制ではなくなり、宿泊費も手の届く値段になり、一般の人でも利用できるようになりました。
パンダのアドベンチャーワールドまでは車で10分ぐらいで行かれるというロケーションも良く。
今では、ランチと温泉の日帰りプランがあったり、ロビーでコンサートが開かれたり、また去年はミュージアムも開館したりと、すっかり地元に根付いた人気のホテルになっています。

★再度挑戦!イタリアンレストランと王様のビュッフェへ。

さて、門前払いされて何年かしてから、地元の友人がシェフをしていたホテル内のイタリアンレストランへ行きました。
ランチはもちろん美味しかったのですが、ホテルはなんとなくしょんぼりとくすんだ雰囲気。
バブルが崩壊し、かつての富裕層も訪れなくなり、世の中の雰囲気も下向きになってきた時代。
人も少なく、ところどころ修復した方がいいような箇所も見かけて少し寂しい気持ちになりました。

そして、それから10年以上すぎた2019年の夏に、再々度行ってきました!
「王様のビュッフェランチ+温泉サロンロイヤルスパ入浴付プラン」です。

まさか、川久に日帰りプランがあるなんて・・・
雨の日でしたが、建物はすっかり落ち着いた色合いになり周りとなじんでいました。
ロビーに入ると人がいっぱいで活気があり、ゴールドの絢爛とした光に包まれて異次元にきたよう。
最初、どんな服装で行けばいいんだろう?とちょっと悩みましたが、みんなカジュアルで自由な雰囲気だったので安心しました。

ビュッフェは、大きな窓から海を眺めながらいただける気持ちのいい広々とした席でした。
開放されたレストランに取りに行くのですが、種類が多くて全部食べるなんてとても。
美味しい食事に、素晴らしい調度に、内装に・・とうっとりしていたら、もう温泉へ行く気力がなくなり(混んでいそうだったし)、その日は食事と見学のみで。
今思うとお風呂を見るだけでも行ってくればよかったです。
また機会があったら行ってみようと思います。
宿泊もいつかしてみたい・・


★王様のビュッフェ&温泉の日帰りプラン、今(2021年9月)はコロナの影響もあり、営業しているかどうかわかりませんので、事前に確認することをお勧めします。
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